「王妃選びの儀」
世子嬪はソンに、〝今後 平民に科挙の機会を与えることはない〟世子様の
このお言葉は本心からではありませんね…と聞きました。
ソンは、なぜそう思う?と聞き返します。
世子嬪は、分かります。世子嬪になって もう十数年…知りたくなくても分かるのです。
消し去ってください!即位後に期待するのもいけません。
平民にも機会を与え公平な世を作るという夢を心の底から諦めるべきです。
公平な国など朝鮮ではありませんと説得します。
ソンは、〝均〟身分の差がない公平な世。これが私の統治理念だ。揚げた
理念を実現する夢すら抱けないなら…と反論します。
世子嬪は、世子様が思い描く〝均〟の行く末は何ですか?両班と平民の
身分の差をなくし しまいには王室と平民の差もなくすのですか?と聞きます。
ソンは、もちろんだ。自ら除外するようでは〝均〟は実現できぬと答えます。
世子嬪は、平民と王室の差をなくすと?あり得ぬことです!と言います。
ソンは、そなたは両班になるため何か努力したか?してないだろう…私も同じだ。
王族になるために何の努力もしていない。おのずと世子になった。平民や賎民とて同じだ。
悪いことをしたせいで身分が低いのではないと話します。
世子嬪は、同意できません!と私には理解できません!王様や重臣も
きっと私と同じでしょう。世間は言うでしょう〝夢〟ではなく〝妄想〟だと…
妄想は捨てたと人々に分かるようにお示しください!そうして初めて世子の座が
安泰になります。私も元孫にも未来があることをお忘れなく…
と立ち去ります。
一方、キム・サンノとホン・ゲヒは英祖に、〝新たな王妃を迎えなければ、
世子の廃位に乗り出す〟と迫ります。
ソンは王を攻撃しないと責めるチョルチュに、世子の座を守らねば、
王の座につけないからだ。刀を使わずに世を変える。私を信じてもう少し待ってほしいと説得します。
そんな中、英祖は重臣たちを呼び集め、この2年間不在だった王妃を
新たに選ぶと告げます。
世子嬪は昭媛を王妃の座につかせないために、年頃の娘がいても家が貧しく
こちらの言いなりになる者をわ我々で探しましょうと父親に告げ、
昭媛に分かるように王宮に巫女を呼び、昭媛に打ち合わせ通り、どんなに
努力を重ねても男の子を授からない運勢だと言わせます。
そのことがあり、王宮では女官たちや内官たちが昭媛が男の子を授からないと
巫女に言われたウワサで持ちきりになります。
英祖は、王妃は両班の中から徳のある者を選ぶと告げます。
そんなある日、〝禁婚令〟が出るのでした。
チョルチュたちは、還暦過ぎて若い女をめとる気か…お迎えの日も近い
老体だというのにと呆れます。
英祖が世子の廃位を企む老論派から、世子様を守るため老論派の息のかからない者を
選ぶことにしたと聞いたソンは苦悩します。
ソンは、平民や賎民の学問所〝書斎〟を密かに建て、即位後に登用する
人材を育てたいとチョルチュに告げます。
チョルチュは、やる価値がありますと賛成し、借用書を書いてほしいと
頼みます。私が団長とはいえ、商団を好き勝手には出来ません。資金を
使う時 書面に残す必要がありますと言います。
ソンは、私の身元が知られたどうする?と聞きます。
チョルチュは、世子様の筆跡だとは気づかれません。名家の子息と思われる
くらいですよと答えます。
ソンは、分かった。借用書を書こうと言います。
しかし、チョルチュの思惑は、ソンの即位を早めるため王様の暗殺を企んでいたのでした。
一方、王妃の座に、世子嬪が選んだ娘が決まります。
つづく
(感想)
ソンは、父王よりも平民たちを選んだんだね…
英祖はソンの息子サンを可愛がっていて、世子嬪にソンとサンを守ると
約束したの。英祖は心からそう思っているのかしら?